双極性障害II型と闘う

うつ病がいつまでも治らないと思っていたら、双極性障害II型でした。病気との闘いの日々を綴ります。

育児をする上で、双極性障害の人が普通の人より有利な点

育児は大変…それに異論を唱える人は居ないでしょう。「双極性障害の為に生きるだけで大変なのに、私に育児なんかできるのだろうか…」子どもが欲しいかどうかを考えた時、そういう不安はやはりありました。当然、病気を持っている事は育児をする上でマイナスにしか働かないと思っていました。

しかし育児が始まってみて、「思ったよりはキツくないな…」というのが率直な感想です(今のところ…ですが。今は体調が良いですし)。子育ての大変さは子どもの性格など様々な要因に左右されます。私の場合、子供が夜寝てくれる事、夫が協力的な事が恵まれている点だと思います。

そして更にもう一つ、「双極性障害だから他の人より育児が楽な部分もあるのかも」と思う点があります。

 

それは、「自分の思い通りにいかないという状況に慣れている事」!!

 

赤ちゃん訪問で来て下さった保健師さんに「気分転換できてる?外出もした方がいいよ!」と言われ、あまり気分転換の必要性を感じて無かったので、その時不思議に思ったのです。そこで何故なのかちょっと考えてみました。

 

「育児は大変」というのは子どものお世話そのものの大変さもありますが、それ以外にも色々あります。

ツイッターや育児漫画などを見ていると「自分の時間が無くて辛い」とか、「外出できない」とか、「計画通りに家事が進まない」とか、「家族以外の大人と話す機会がない」とか、そういう【思い通りにいかない不自由さ】に強いストレスを感じ大変だと感じる人も多いようです。

私は双極性障害である為に、自分の思い通りにならない事は極々当たり前の事です。上記で挙げた不自由な状況はよくある事で、今更とりたててストレスとも感じません。むしろ、「他の人はこういう事がストレスになるんだ」と思いました。

他にも「楽しみにしていたライブ(チケット代8000円)当日に鬱で動けなくなり行けなくなった」とか、「観たい映画があったのに鬱期だったので行けないまま公開終了してしまった」とか、「料理しようと食材を買ってきたのに、いざ作る時に調子が悪くて作れず食材を無駄にしてしまった(これは頻繁にある)」とか、そんな事ばかりです。まあ仕方ないか、と思ってやっています。

「全ては気分次第」…そしてそれは自分の意思ではどうしようも出来ないのがこの病気です。置かれた状況をただ受け入れてその中でやっていくしかない、そういう状況には慣れているのです。

だからそれを強みと言って良いのか分かりませんが、他のママさんよりもその部分では育児のストレスというのは軽減されているような気がします。

 

知らず知らずに身に付け(ざるを得なかっ)た「不自由さ」に対するストレス耐性。私に限らず双極性障害鬱病の人は少なからず身に付けてしまっているのではないでしょうか。それが役立つ機会もある、という事です。

 

こんな病気、ならないに越した事はありません。ですが、闘病経験が全くの無駄という訳ではない。今それを実感しています。