双極性障害の治療薬1ー気分安定薬
双極性障害の治療薬は、うつ病とは異なります。うつ病では抗うつ剤が治療の中心ですが、双極性障害の治療薬の中心となるのは気分安定薬というジャンルのお薬です。
今回は、気分安定薬についての記事を書きたいと思います。
気分安定薬とは
気分安定薬は、躁とうつの波を抑え、安定化させるお薬です。
気分安定薬は現在、4種類発売されています。
因みに、精神安定剤とはまた違う薬です。かなり紛らわしいですね…。
リーマス
これはとても古いお薬で、1800年代からあるそうです。一般名を炭酸リチウムと言います。
ただ、副作用がきついお薬です。飲みすぎるとリチウム中毒になり命に関わるので、定期的に血液検査をして血中濃度を計らなければなりません。面倒です。
その他にも手の震えや腎機能障害など様々な副作用の可能性があります。
それでも、このリーマスは今でも双極性障害の治療に広く使われています。それだけ効果が認められているんですね。
歴史のあるお薬なので、正しく使えば怖がりすぎる事はないでしょう。
デパケン
デパケンも広く使われているお薬です。躁を抑える効果や、躁うつ混合状態(躁とうつの症状が同時に出る)と言われる状態に対する効果があります。
ラミクタール
これは2008年に発売された新しいお薬です。他の気分安定薬は、躁を抑える力に優れますが、うつを持ち上げる効果は弱いです。このラミクタールだけはうつを持ち上げる力があるため、うつ状態が殆どな双極性障害2型にとっては良いお薬です。
しかし、この薬も命に関わる重大な副作用が起こり得ます。
それを防ぐ為に、ごく少量から慎重に時間をかけて増やしていく必要があります。もし薬疹(発疹)が出たら、即座に中止しなければなりません。
添付文書通りに慎重に飲めば、重大な副作用は防げます。
テグレトール
この薬は、抗躁効果に優れますが抗うつ作用は認められていません。他の3種類に比べると処方される事は少ないようです。効果が出る人がやや少ないようですが、精神科のお薬はどれも合う合わないが大きいので、効く人にはもちろん効くでしょう。
私が飲んだ事のある気分安定薬
私は今、リーマスとラミクタールを飲んでいます。以前はラミクタールの代わりにデパケンを飲んでいました。この経緯については、またいつか記事にしたいと思います。
気分安定薬は4種類しかなく 、どれも副作用が多い薬です。私は今、副作用として便秘に悩まされており、便秘薬も服用しています。効果と副作用について主治医と相談しながら、バランスを取っていきましょう。